コアビタシオン
ヨーロッパにおける環境政策や都市政策の先進性には眼を見張るものがあります。
5月29日~31日まで、フランスのニースにおいて、
「フランス・ニース自転車国際会議」が行われたそうです。
日本からは、LRT導入で脚光を浴びる、富山市・森市長や
カーフリーデージャパン望月代表が参加されたそうです。
この会議のレポートは「カーフリーデージャパン」のホームページに掲載されています。
http://www.cfdjapan.org/
さて、この会議のテーマ。
「共存:Cohabitation(コアビタシオン)」
フランスは、歩行者とクルマとの共存によるゾーン30の導入で、まちの活性化
に成功しましたが、今度は、自転車においても、他の交通手段との
「共存:Cohabitation(コアビタシオン)」が注目されているようです。
そもそも、思想的なセンスが、日本より数歩先を行っています。
「自転車に乗る人が増えるとバスに乗らなくなる」とか
「歩道を拡げると車が渋滞する」とか、
「自転車レーンをどんどん作れ」とか。
ここには「コアビタシオン」の思想はありません。
閑話休題。
五代目古今亭志ん生師の落語のまくらです。
「昔は、士農工商で、武士が往来を八部して真ん中をえばって歩いていたそうで、
その脇を農工商が歩く。わっちなんか落語家はって言うと、歩くとこなんか
なくて、溝に落っちゃう・・・」
今は、クルマが「士」。徒歩・自転車は隅っこを遠慮しながら・・・。
ややもすると、自転車は「溝に落っちゃう」存在。
何かを優先させるという考え方ではなく「コアビタシオン」。
日本では、ゾーン30で人と車の共存とか、トランジットモールとか、LRTとか、
いろいろ話題は出るのですが、なぜか立ち消えになってしまう・・・。
そこに「自転車」との共存と言っても・・・。
「自転車」が、全ての交通モードの中で、突出してCOOLになれば、余地はあるような
気がします。これは、モードだけではなく、マナーもルールも含めての話。
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