スロー「モビリティ」ライフ 
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やはり車道を走るべき

2014年4月9日 3:33 PM

過度にクルマに依存しない生活。
徒歩や自転車で移動可能な範囲はクルマを控えて、
身近な地域や場所で充足されるライフスタイル。
それが、Slow "Mobility" Life Projectのミッションです。
そのためには、歩行や自転車利用環境の整備が課題として挙がってきます。

その中で、自転車については混沌としています。

五条通り←自歩道ですよ

以前、ご紹介した、京都の五条通り。整備が進んでおります。

五条通り2

アイランド型のバス停に。
実際に見たのは初めてなので、若干感動しました。
横断歩道は標示と標識両方あります。
バス停は、屋根ができるとベストでしょうか。

供用されている区間を自転車で走ってみました。
結論を言うと、やっぱり自転車は車道です。

高齢者の方が自歩道の「自転車レーン」をゆっくり進んでいらっしゃると、
その「自転車レーン」が渋滞します。
辛抱できなくなった後続の自転車が、「歩行者レーン」から追い抜いていきます。

因みに、自歩道は「歩道」です。
原則自転車は「車道」です。
なので、高齢者や子供、子供乗せ等、ゆっくり走らなければならない制限のある方
以外は、車道の左側を走らなければなりません。

と、原則論を繰り返しても、面白くもなく。
実際の利用で、自歩道を「本来の自転車のスピード」で走ることは、
「移動する」という行動に関しては、何のメリットもありません。
自転車の本来の機能を有効に発揮するには、やはり車道を走るしかないようです。

ではなぜ、「自歩道」整備が進むのかと言えば、
「歩道内での、自転車と歩行者の混在による、事故を防ぐため」に他なりません。
いずれにせよ、「自歩道」はクルマ優先の思想から生まれた産物で、どうしても、
歩行者・自転車を狭い片隅に追いやっておくためのものなのです。

「自転車にとって走りやすい環境」とは、良く言われることではありますが、
そうではなく、所詮自転車も人間を動力とした「乗り物」である以上、
クルマと同等までとは言わなくても、安全に走ることができる仕組みが必要で
あるとつくづく感じました。
勘違いしてはいけないのは
「自転車が走りやすい環境」を創出するのではなく、
「自転車も走りやすい環境」を「モビリティ」としての地位を明確化すること
とともに、歩行者・自転車・クルマが道路空間を適切にシェアできるように
デザインしなければならないことだと思います。

執筆者:Slow "Mobility" Life Project 代表 大國 正明


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