ロンドンのコミュニティサイクル「バークレイズ・サイクル・ハイヤー」
サイクル・スーパー・ハイウェイと並ぶロンドンの自転車政策の目玉がバークレイズ・サイクル・ハイヤーだ。
システムとしては、2007年にスタートしコミュニティサイクルのシステムが世界で知られるきっかけになったパリのヴェリブとほぼ同様だ。
コミュニティサイクルのシステムは、既に日本でもかなり知られているが、一応まとめておく。
- 街中に数百メートルおきにポートを用意して、どのポートでも乗り捨てが可能
- 自転車で移動する間の短時間だけ借り、駐輪して用事を済ませるときは必ず近くのポートに返す。
このような使い方を推奨するため、30分以内などの短時間のレンタルは無料。長時間になるほど料金が上がっていくシステムになっている。
短い時間ごとに区切って、1台の自転車を多くの人でシェアしようという考え方だ - 利用範囲がポートが用意されている街の中心部に限定されている
バークレイズ・サイクル・ハイヤーは2010年7月にスタートし、ロンドン中心部にポートが約300mおきに315箇所、自転車は5000台用意されている。
自転車やポートのシンボルカラーは、ネーミングライツ(命名権)を購入して多くの費用を出資したイギリスの大手銀行バークレイズのイメージカラーの水色に統一されており、自転車にはバークレイズのロゴがあちらこちらに入っている。
自転車は高めのハンドルに、幅広サドルのママチャリスタイル。むしろ日本人にとってはなじみやすいだろう。
サイクルハイヤー借りるにはまずクレジットカードを登録する必要があり、1日もしくは1週間有効の短期パス、1年間有効の長期パスがある。長期パスは郵送での申込みが必要だが、短期パスはヴィザ、またはマスターのクレジットカードさえあればポートの機械で簡単に手続きを行うことができるので、観光客でも気軽に借りられる。
登録料は次の通り。
パスの種類 | 代金 |
---|---|
1日パス | 1ポンド(約150円) |
1週間パス | 5ポンド(約750円) |
年間 | 45ポンド(約6,750円) |
また、登録料とは別にレンタル料が必要で、次のようになっている。
時間 | 利用料金 |
---|---|
30分まで | 無料 |
1時間まで | 1ポンド(約150円) |
1時間半まで | 4ポンド(約600円) |
2時間まで | 6ポンド(約900円) |
2時間半まで | 10ポンド(約1,500円) |
3時間まで | 15ポンド(約2,250円) |
6時間まで | 35ポンド(約5,250円) |
24時間まで | 50ポンド(約7,500円) |
30分以内にこまめに返すようにすれば、1日使っても登録料の1ポンドのみで済む。逆に数時間以上借りるのなら普通のレンタサイクルを借りた方がいいだろう。
ポートには、料金表や利用範囲の地図などが表示されている。
次回はサイクル・ハイヤーを実際に借りてみた様子を報告する。
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